フリーランスとして独立したものの、「どうやって案件を取ればいいかわからない」と不安を感じている方は多いのではないでしょうか。会社員時代と違い、自分で仕事を獲得しなければ収入がゼロになるというプレッシャーは、独立直後に誰もが経験するものです。
しかし、案件獲得の方法は実はたくさんあります。自分に合ったチャネルを見つけて仕組み化してしまえば、安定して仕事を回すことは十分可能です。営業経験がなくても、正しいステップを踏めば案件は取れるようになります。
この記事では、フリーランスが活用できる案件獲得の5つのチャネルと、受注率を上げるための具体的なコツを詳しく解説していきます。独立したての方も、すでに活動中で案件が安定しない方も、ぜひ参考にしてください。

案件獲得の5つのチャネル
フリーランスが案件を獲得するルートは、大きく分けて5つあります。それぞれの特徴とメリット・デメリットを押さえておきましょう。
1. フリーランスエージェントを使う
IT系フリーランス(エンジニア・デザイナーなど)に最もおすすめなのが、フリーランスエージェントの活用です。エージェントに登録すると、自分のスキルや希望条件に合った案件を紹介してもらえます。
最大のメリットは、自分で営業活動をしなくても案件が入ってくること。一方で、マージン(一般的に10〜25%)がかかるのはデメリットです。ただし、営業にかける時間と労力を考慮すると、マージンを払ってでも利用する価値は十分にあります。
独立直後で営業スキルに自信がない場合は、まずエージェント経由で安定収入を確保しつつ、他のチャネルを並行して育てていくのが賢い戦略です。レバテックフリーランスのような大手エージェントは案件数が豊富なので、最初に登録する候補として検討してみてください。
2. クラウドソーシングで実績を積む
ランサーズやクラウドワークスなどのプラットフォームで案件を受注する方法です。単価はやや低めになりがちですが、実績ゼロの状態からでも始められるのが大きな強みです。
最初は低単価の案件で実績と高評価を積み上げ、徐々に単価を上げていくのがセオリーになります。エージェントではカバーしきれないスポット案件や、短期の仕事を受注するのにも適しています。
3. 人脈・紹介
実は最も強力な案件獲得チャネルが、人脈を通じた紹介です。前職の同僚、勉強会で知り合ったエンジニア、SNSでつながったクリエイターなど、さまざまな人間関係から「仕事をお願いできないか」と声がかかるケースは非常に多いです。
紹介案件は、すでに信頼関係が構築された状態で話が進むため、単価交渉がしやすく、トラブルも少ないというメリットがあります。フリーランスとしてのキャリアが長くなるほど、紹介経由の比率は高まっていく傾向にあります。
4. 直接営業・問い合わせ
気になる企業に自らアプローチする方法です。ハードルは高いですが、仲介マージンなしで高単価案件を獲得できる可能性があります。この方法を使う場合は、ポートフォリオサイトを充実させておくのが前提条件になります。
営業メールを送る際は、相手企業の課題を具体的に把握し、自分がどのように解決できるかを明確に伝えることが重要です。テンプレート的な営業メールは読まれずに終わってしまうことがほとんどです。
5. SNS・ブログからの問い合わせ
X(旧Twitter)やLinkedInで情報発信を続けていると、「お仕事をお願いしたい」というDMが届くことがあります。完全な受け身の営業スタイルなので即効性はありませんが、問い合わせが来た場合は高単価になりやすいのが特徴です。
日頃からスキルや学びを発信しておくことで、自分の専門性をアピールし続けることができます。すぐに成果は出なくても、種まきとして続ける価値は大いにあります。

案件獲得で大事な3つのコツ
どのチャネルを使うにしても、案件獲得の成功率を左右する共通のポイントがあります。以下の3つは必ず押さえておきましょう。
ポートフォリオは常にアップデートする
フリーランスにとって、ポートフォリオは最強の営業ツールです。どんな仕事をしてきたか、どんなスキルがあるかを具体的に見せられるものがあると、案件獲得率は格段に上がります。
GitHubでコードを公開したり、自分のWebサイトに実績を掲載したり、形式は問いません。大切なのは定期的に更新することです。3ヶ月に1回程度の見直しを習慣化しておくと、常にフレッシュな状態のポートフォリオを維持できます。
「何ができるか」を明確にする
「なんでもできます」は、実は逆効果です。クライアントが求めているのは、特定の課題を確実に解決してくれる専門家です。「Reactでのフロントエンド開発が得意です」「AWSのインフラ構築を専門にしています」のように、自分の強みを明確に打ち出すことが受注率アップにつながります。
スキルの幅を広げること自体は良いことですが、外に向けて発信する際は得意領域を絞って見せるのがポイントです。専門性を打ち出すことで、単価の高い案件が集まりやすくなります。
既存クライアントを大切にする
新規案件を追い続けるよりも、既存クライアントからリピートしてもらうほうが圧倒的に効率的です。一度良い仕事をすれば、継続案件や別のプロジェクトを任せてもらえることが多くなります。
納期を守る、レスポンスを早くする、期待以上のクオリティを出す。こうした基本的なことの積み重ねが、安定したリピート受注につながっていきます。
リピーター経由の案件は、提案や交渉にかかる時間が大幅に削減されます。クライアントとの信頼関係を育てることが、フリーランスの安定経営における最重要事項です。
案件獲得の初心者がやるべきステップ
独立したてで案件がゼロの状態から、どのように動けばいいかをステップ形式で紹介します。
- STEP1:ポートフォリオを作る(実績がなければ自主制作物でOK)
- STEP2:フリーランスエージェント2〜3社に登録する
- STEP3:クラウドソーシングに登録して、小さな案件で実績を積み始める
- STEP4:SNSで日々の学びやスキルを発信する
- STEP5:交流会やイベントに参加して人脈を広げる
全部を同時にこなす必要はありません。まずはSTEP1〜3を固めて安定収入を確保し、余裕が出てきたらSTEP4〜5に手を広げていくイメージで進めていきましょう。

やりがちな失敗と対策
案件獲得のプロセスで、多くのフリーランスが陥りがちなミスとその対策を解説します。
単価を下げすぎる
実績がないからといって、極端に安い単価で受け続けるのは危険です。安い案件に時間を取られてしまい、スキルアップや新規営業に割く余裕がなくなる負のスパイラルに陥りかねません。フリーランス協会が公表しているスキル別の報酬相場を参考に、適正な単価を把握しておきましょう。
1つのチャネルに依存する
エージェント1社だけ、クラウドソーシング1サイトだけに依存するのはリスクが高い選択です。そのチャネルが使えなくなった場合、収入がゼロになってしまいます。最低でも2〜3つのチャネルを並行して活用することで、収入源の分散を図りましょう。
営業を後回しにする
案件が途切れてから営業を始めるのでは手遅れです。案件が順調に入っている時期でも、常に次の案件の種まきをしておくことが重要です。月に1回は新しい人と交流する機会を設けるなど、ルーティンとして組み込んでおくのがおすすめです。
案件が安定してくると営業活動を怠りがちになりますが、フリーランスにとって営業の手を止めることは最大のリスクです。「次の案件が決まっていない期間」を作らないよう、先手先手で動く意識を持ちましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. 営業が苦手でもフリーランスとしてやっていけますか?
やっていけます。フリーランスエージェントやクラウドソーシングを活用すれば、従来型の営業スキルがなくても案件を獲得できます。特にエージェントは、こちらの希望を伝えるだけで案件をマッチングしてくれるので、営業が苦手な方にこそおすすめです。
Q. 独立直後で実績がない場合、どうすればいいですか?
会社員時代の業務経験も立派な実績です。具体的なプロジェクト名は出せなくても、「どんな技術で何を作ったか」は伝えられます。それでも不安な場合は、自主制作のポートフォリオを用意するか、クラウドソーシングで小さな案件から実績を積み上げましょう。
Q. エージェントは何社くらい登録すべきですか?
2〜3社が適切です。1社だけだと案件の選択肢が限られますし、5社以上になると各社とのやり取りが煩雑になります。メインで使うエージェントを1社決めて、サブとして1〜2社登録しておくバランスがおすすめです。
Q. 案件の単価はどのように決めればいいですか?
まずは市場相場を把握することが先決です。フリーランス協会の調査レポートや、エージェントの担当者に聞くのが手っ取り早い方法です。その上で、自分のスキルレベルと実績を考慮して適正価格を設定しましょう。安すぎると信頼されず、高すぎると受注できないため、バランスが大切です。

まとめ:案件獲得は「仕組み化」がカギ
フリーランスの案件獲得について、チャネル・コツ・注意点を解説してきました。最後にポイントを振り返ります。
- 複数のチャネル(エージェント・クラウドソーシング・人脈など)を並行して活用する
- ポートフォリオとSNSプロフィールを充実させて定期的に更新する
- 既存クライアントのリピートを大切にする
- 常に次の案件の種まきをしておく
- 自分の専門性を明確に打ち出す
案件獲得は、最初こそ大変に感じるものです。しかし、仕組みさえできてしまえば安定して仕事は回るようになります。焦らずコツコツと行動を積み重ねていけば、案件に困らないフリーランスに必ず成長できます。まずは今日できることから、一歩踏み出してみてください。

